酒井浩の日記2001年1〜7月

 

 

 

TIサーキット レース 7/27、28

 

 

とっても遠いTIサーキット
 岡山県TIサーキットまでは車で約7〜9時間。。。。遠いです、ホント・・・
僕は埼玉から行くGAPの方々に金曜日の深夜1時頃に東京でピックアップしていただき、一緒に車で移動。 途中愛知県の多賀サービスエリアとか言うところで、温泉(ただの風呂かも?)に入り仮眠。 そして翌土曜日のお昼にサーキット入りしたのでした。
遠いといっても、寝てりゃ着くので、なんてことはないのですが。。。。
運転してくれた村嶋社長は前日も寝てなくてチョー大変!ご苦労様でした。

 

アルファロメオGTVカップカー
 今回出場する車は下の写真のアルファロメオGTVカップカー。
黄色くて、めちゃかっこいい車です。
3リッターでHパターンシフトの半レーシングカーですが、残念ながらセッティングは筑波サーキット仕様。 スプリング等の足回りはTIには柔らか過ぎるのですが、急遽出場が決まったため、交換するパーツも無く、これで行くしかないのです。。。
でも、何よりも心配なのがタイヤがあんまり無い事。 もう3レース使用したと言う、フロントの内側の溝が消えかかったブリヂストンのSタイヤはだいぶ磨り減っていて、あまりよいポテンシャルは期待出来ませんが使用できるタイヤはこれ1セットのみ。 雨が降ったってレインタイヤも無いのです。(タイヤは事前に注文して購入しないと入荷しないそうなのです・・・)
これで、練習・予選・決勝と走らなければいけないのですが、まあそれもレースなので仕方有りません。  がんばりましょう! Go Go...

黄色いGTV すんげー、かっこいいです。
でも、この日外気温は38度くらい。クーラーなど無い車内は50度近くに!?・・・

 

27日 軽量化
 サーキットへ着いて早々、トランスポーターから降ろされた車を見て僕の口からは開口一番

酒井 : 「これってレギュレーション上助手席が必要なんですか?」

助手席が付いたGTVを見て、カップカーなのになんで付いてるんだ?と思ったのだ。
シートはレールなんかも含めると5kgくらい重さがある。重量が軽いほうが絶対有利なレーシングカーにとっては結構な重さなのだ。

村嶋社長 : 「別にレギュレーション上は無くても大丈夫だよ」
酒井 :  「取りましょう!」

ここから僕のわがままでメカニック泣かせのレースウィークが始まったのでした。

GTVのコクピット サーキットへ着て早々助手席を外してもらっちゃいました。

 

27日 練習走行 1回目
1分54秒0
 この日走れる走行枠は30分が2回、日曜日にも1回フリー走行があるので、結構な量のテストが可能。 でも問題はタイヤが無いことで、そんなにいっぱい走ったら、決勝までにタイヤの山がなくなってしまう心配もあるのです。
でも、とりあえずは走らなければ意味が無いので、コースイン。
TIは何度かテストで走ったことがあったのでコースレイアウトは頭に入っています。
各コーナーのギアを確認しながら徐々にペースアップし、5周目に1分54秒0が出たところでピットイン。
タイヤの空気圧を計ると、フロントが2.6kgにもなっていたので、4輪とも2.1に下げ再度コースイン。しかしその後4周走るがタイムが上がらず、走行終了。
どうもグリップが落ちた感じだが、もうタイヤが終わってしまったのだろうか???
まさか、空気圧は2.6の方が良いのだろうか?
普通は2.6kgというと乗用車だって高すぎる空気圧。ものにもよりますが、レース用タイヤでなんて、あんまりありえない空気圧なのです。
そんな疑問を抱えながらも1回目の走行は終了し、一応5周目に出した1分54秒0というタイムは走っていた車の中ではトップタイムでした。



空気圧チェックも大切です。 テストの結果最終的に一番美味しいところは
フロント2.4 リア2.1でした。


27日 練習走行 2回目
空気圧は高めだ! 1分53秒2
 前回の走行でちょっとアンダーステアが気になったので、フロントの車高を1cm下げてもらうことに。空気圧はタイヤが暖まって2.3kgになるように調整して出発!
するとなかなかいい感じでグリップも高くコーナースピードも結構速いではないですか!  ただ、足回りが柔らかいので、とにかく早めのブレーキングで車体を安定させた状態でコーナリングをすることに専念。
僕はイギリスで出場していたフォーミュラ・ボクソールという車がフォーミュラなのに、レギュレーションで足回りが柔らかくてふにゃふにゃに設定されていたので、こういう運転には結構慣れております。 また、タイヤも無いので、そんな柔らかいセッティングで優しく走ったほうがタイヤの寿命には良いはず。
4周目にベストラップが1分53秒2まで上がったところでピットイン。 もう一度空気圧を下げて確かめてみたかったので、4輪とも1.9kgに下げて再度ピットアウト。
結果はやっぱりだめで、54秒台にズルズルとタイムもグリップも落ちてきてしまいました。
空気圧は高め!特に3リッターの重たいエンジンが搭載されたフロントを支えなければいけないフロントタイヤの空気圧は、剛性を必要とするため高めが良いようです。
一応今回も走行した車の中ではトップタイム。 いきなり来て走ったワリにはOKでしょ!。。。。。


車高を調整する村嶋社長 ドライバーが細かくてうるさいので、
毎セッション変更させられて大変です。。。ご苦労様です

 

出来ることと言えば、車高と、ダンパーの減水力、タイヤの空気圧の調整くらいだったのですが、とにかく納得の行くセッティングを出すため、ドライバーの要求はうるさい。。。
マジ本気です。

 

27日 余談
 この日はみんなでサーキット内のロッジに宿泊。
僕はGAPのお客様で黄色いアルファ156に乗っていらっしゃる小池さん達と同じ部屋に。 実はこの小池さん、僕が18歳のとき、1989年に全日本カート選手権に出場していた時にライバルチームで他のレースに出場していたらしいのです。
と言う訳でこの日の晩は夜遅くまでカート談義に花が咲いたのでした。
幸い当時はチームが違ったこともあり、あまり話したことは無かったのですが、もしあったら、クソ生意気なガキだったといじめられていたでしょう(笑)
(当時僕は全日本カート選手権で7戦中4回優勝、2回2位になってサーキットでは鼻高々、ぜんぜん年上の大人たちにも偉そーに接していたような記憶があります。。)

小池さんは声が少しユースケ・サンタマリアに似ていて、なかなかナイスなキャラクター?ですが、決勝では練習で使ったタイヤも貸していただいちゃったりして、大変お世話になりました。 ありがとうございましたっ!


ナイスなキャラの小池さん 
胸の「AKASAKA」(カート屋)のワッペンが懐かしい・・・

 


これまたかっちょいい小池さんの156 
クラスが違うので一緒には走りませんでしたが・・・
本職が板金塗装業との事でご自分でシルバーの車を黄色くしたそうです

 


緑のスーツが小池さん   みごと クラス4位に入賞!

 

28日 練習走行
1分52秒9
 今日はレース当日! 昨日まで来ていなかったライバルの速い車達も来ています。 朝15分走れる練習走行では、車高や空気圧の若干の変更と、フロントとリアのタイヤの入れ替えを行い、予選前の最終チェックとして走行します。
もう、これ以上はタイムアップにつながるセッティングの変更なども無く、タイヤを温存するために走行は控えようかと思ったのですが、一応何が起こるか分からないので、確認のため1周だけタイムアタックをすることにしたのです。

 走行はレースに出場する約30台の車が一斉にピットアウトして行われますが、1周だけ様子を見たい僕はクリアラップを取るために一番最初にコースイン。
しかし、ピットロードから出てフライングラップを走っていると、後ろから近づいてくる真っ赤な156がいるではないですか! 3つくらいコーナーを過ぎたところで、「んっ?もしや、これは僕よりも速いのでは?」と思い、各コーナーでの速さを比較するために僕は道を譲り、後ろについて観察することにしました。
しかし、その車の後ろにつくと徐々に離れていってしまいます。。。  
「う〜っ、こりゃ向こうの方が速いな。。。。」なんてため息混じりに思いながらも更なるタイムアップポイントを探しながらタイムアタック。 もうこうなったら、少しでもドライビングでタイムアップするしかないのです。。。。
 前後入れ替えたタイヤが良かったせいか、僕は昨日よりも少し高いグリップを感じていたので、ヘアピンなどの小さなコーナーでの最低スピードを上げてみることにしました。 若干のアンダーステアを感じながらも少々強引にハンドルを切ってアクセルを踏んでコーナーを抜ける走り。 あんまりお手本的なスマートな走りではありませんが、背に腹は変えられないのです。。。。
そして、最終コーナー手前でちょっとだけ遅い車に引っかかってしまったものの、一周を走りきり、ピットイン。
タイムは1分32秒9! やっと、ここまできたよん♪、、、という気持ちもあるものの順位は2位。 やっぱりあの156が 1分32秒6と速かったのでした。。。。

 

 

28日 ウイングも取ってしまえ!の巻
 うーん、コンマ3秒はでかい・・・何と言っても、少しずつ離されていった時のイメージからして、勝てる気がしない。。。
何か出来ることはないのかあっー!!! と、ふとGTVを見ると、リアには大きくて重そうなウイングが。。。 角度はあまり付いていないので、大きな空気抵抗にはなっていないと思われるものの、ホイールベースから一番遠いこんなところに、しかも高いところに、恐らく3kgのプラスチックの物体・・・
物理的観点からは好ましくないっ!
リアウイング取っちゃうなんて、ちょっと無茶な気もするけど、もしかしたら空気抵抗が減ってストレートが速くなるかもしれないし(逆に整流が乱れて遅くなるかもしれないけど。。。) 軽くなって挙動が良くなるかも。
酒井 : 「先生、外してください」
もう気持ちは不治の病の子を持つ親の心境です。 
酒井 : 「お願いします、もうこの子には残された道はないんです!」 
てな感じで、予選はリアウイング無しに賭けてみることにしました。
ま、たいして変わらないと思うけどね。。。

 

予選開始 1分54秒2 予選 1位
そして予選開始。 一番にピットアウトしようと思ったら、もう既に何台かが前に並ばれてしまいました。  ホント、みんな真剣です。
ピットロードを出ると同時に全開で走行。 クリアラップを取るために前へ出ようと1〜2台をすぐに抜き、 すっ飛ばしていくと、前には先ほどトップタイムだった156ともう一台の156が・・・
2台とも、エンジン・シャーシともにバリバリに改造しているらしく、かなり速い!
やっぱり、フライングラップでも少し離される気がします。
「そんなことでは負けないぞー!」と気合一発タイムアタックに入りますが1周走ったところで、赤旗中断。。。。 全車ピットに戻りピットロードで1分弱待機した後再度コースイン。
僕は前にたくさん遅い車がいたので、全ての車が出て行ってからも少し待って間隔を開けてから走り出すことに決めました。 結果的にはこれが幸いしてポールポジションを獲る結果になったのですが・・・

ピットアウトしてフライングラップの後一発集中・気合を入れてタイムアタックに!
しかし1コーナーを過ぎるとAのコーナーではオイルが出ているせいか、とても滑り易く、なかなかアクセルが踏めません。 後で考えてみれば結果的にリアウイングを外した事が結構裏目に出ていたのだと思いますが、このときは路面が悪いのだと判断し、ドライビングに集中。
全体的にグリップの低いイメージで走り、なんとか1分54秒2を出したところで予選は終了。 しかし、こんなタイムなのに何故かポールポジションを獲得したのでした。
やったぜ!

 

その理由
一回目の赤旗が出たときに何とそれまでに記録された全車のタイムが消えてしまったらしいのです! その結果それ以降のベストタイムが正式な予選結果となり、幸にして僕はポールポジションをとることが出来たのでした。
そして、気になる2台のあの速い156ですが、1台は55秒台で2位(遅い車たちの中を走りクリアラップが取れなかったのでしょう)。もう一台はなんと赤旗後に走ることが出来ず最後尾からのスタートとなってしまったのです。
2台とも赤旗前のアタックでは53秒前半が出ていたらしいので、なんとも可哀想な、そして僕にとってはラッキーな結果となったのでした。
 まあ、僕も新品タイヤを履いていたら、良いタイムで正々堂々ポールは取れていたとは思いますが(実際は分からんが・・・)、古いタイヤでもポールポジション! 嬉しいじゃないですか。 ははは。


戻しましょう
 後で調べると、タイムが極端に落ちたのは自分だけだったので、決勝前にセッティングは戻すことに。
やっぱり、ウイングも付けて走ったほうが良いのでしょう。 その方が断然かっこいいしね。

 

 

 

 

決勝 !

   

 決勝はピットロードから出て、一周をゆっくり走り、全車スターティンググリッドに着いたら、シグナルが変わりスタートするという方式。
グリッドに着くまではゆっくり走るといっても、タイヤカスなどを拾いすぎてしまうと、スタートするときにホイルスピンしたり、一コーナーでのグリップが悪くなってしまうので、ゆっくり走りながらも、たまには前の車との感覚をあけて全開で走ったり、蛇行運転をしたりしてタイヤを暖めます。
このゆっくりと走る1周はいつも緊張のひと時です。
他の車からも緊張感が伝わってきて、運転していてもレース前という緊迫した空気がコクピットを支配し、時間がゆっくりと流れます。

スタート 1コーナーはトップで!

 ポールポジションのグリッドは外側。 シグナルが赤からグリーンに変わりレースがスタート!
僕は絶妙なクラッチミートで(ウソです、実はいまいちでした)飛び出し、7000回転まで上がったところで2速へとシフトアップ。
スタート後のこのあたりのシフト操作は大変重要で、少しでも素早く入れることが要求されます。もちろんシフトミスなどをしたら、たちどころに順位は落ちてしまうのです。
2位の156は僕の車半台分後ろイン側についています。
そして、3速へ入れ、1台分のリードを確認後一コーナへと進入。
@コーナーは3速で走るコーナーなので、シフトダウンの必要はありませんが、通常のラップよりも、スタート後でスピードがのっていないので、ブレーキングポイントは奥になります。 実はこの普段の練習などで確認できない、最初のブレーキングポイントこそが、スタート後の順位の明暗を分ける重要な要素なのです!!!

 

まじめな話「ドライバーのお仕事」

 お話いたしましたように全車が並んで突っ込んでいく、このスタート後の一コーナーのブレーキングポイントは大変重要です。
ブレーキを踏まなければいけない限界のポイントはそれぞれの車によって大きく違いますが、なぜならばスターティングポジションによって、一コーナーまでの距離がみんな違うからです。
30位の人が1位の人と同じところでブレーキを開始していたら到底間に合わないのです。
これらをスタート前から計算&予測しておき、自分が一コーナーを回ることが出来る限界のブレーキングポイントをあらかじめ頭に入れておくことはとても重要です。
しかし、1コーナーが渋滞したりしていた場合などは、早めにブレーキを踏み、まず前の車との間隔を開け、ライン取りをコーナー立ち上がりで早くアクセルを開けられるように変えて、1コーナーの出口から次のコーナーにかけて何台か抜いてしまうという作戦も考えられますし、前で事故が発生していた場合などは、どのラインを取って事故をよけるか?時には縁石が低い場合などは、それを乗り越え、故意にコースアウトして順位を上げることも考えられます。
全ては、前後左右のまわりの車の状況によって、次に取るべき自分のアクションを瞬時に判断するのですが、単独で走っていない限り、このような先を読んだ駆け引きはレース中ずっと続きます。
もちろん、何も考えずに、ただ感覚だけの行き当たりばったりのドライビングでレースをすることも出来ますが、優秀なドライバーはこれら多くの情報を瞬時に処理し、常に先を読み、感覚と組み合わせた計算高く戦略的な走りをします。

F1のミハエル・シューマッハなどは、テレビを見ていると、例えスピンしてコースアウトしても、するとわかった瞬間に、次に取るべき最善の策を判断し対処しています。
例えば、普通だったらスピンしながらブレーキを踏み、減速ながらコースアウトしてグラベルにはまって動けなくなってしまうような状況でも、彼の場合スピンしながらも減速しないで立て直し、グラベルを車が壊れない程度のスピードで乗り越えて、壁際のグラベルがない所まで行き、コースに復帰したりするのです!
まったくあきれるぐらい完璧ですが、彼の場合そのように普段起こらないことに対してでも、しっかりと予測を立て、瞬時の判断によりしっかりと対応が出来るよう準備しているのです。
もちろん、それだけではなく、レース中のトラック上には戦略上大切な要素が数限りなくあり、それに気が付くか付かないか、またどれだけ多くの情報を処理しながら走るかといった事が、優秀なドライバーとそうでないドライバーとの差を広げ、それが順位という結果にもつながって行きます。
よく一般の方に、「走っているときには何を考えているんですか?」などと聞かれることがありますが、レーシングドライバーが走っているときには、通常次のコーナーのことをはじめ、現在のマシンの状況や、路面状況等々本当にたくさんの要素を予測しながら、いかに速く走るかを考え、次に取るべき行動を決めているのです。
また、更に向上心のあるドライバーは、現在のセッティングから更に速く走れるセッティングが無いか?また、現在のドライビングの改善の余地は無いかといったことを、各コーナー毎に分析し理論的に考えています。

まあ、そんなことを理想的なレベルでやっているのは、ほんの一握りのドライバー達だけですが・・・・ 、でも現在のレースのレベルは昔よりも格段に上がっているため、昔だったら、たまたまセッティングの決まった良い車に乗り合わせたセンスのあるドライバーが何も考えず、ただ感覚に任せて走って優勝も出来たでしょうが、現在のレースでは、なかなか難しくなっています。

 

後ろから来るよぉ〜

@コーナーはトップで通過したものの、後ろには2位の156がぴたりとくっついています。 @コーナーでブレーキをがんばったので、その分コーナリングスピードが落ちてしまったのです。 この車のセッティングは筑波仕様でスプリングが柔らかいのですが、柔らかいとその分ブレーキを早く踏まなければいけません。 ブレーキが遅いと、減速時の過重変化によって車体が大きく傾き、更なる過重移動が起こって車体は安定を失いコーナーリングスピードが落ちてしまいます。 
でも、レースで他の車と競り合いながらコーナーに進入していくときに早めにブレーキなど踏めるでしょうか?
ここTIでは一人で走行しているときはまだ良いのですが、ブレーキング競争になるレースでは、ちと厳しいのです。


ぬかれちゃったよ・・・

@コーナーの出口では、左斜め後ろにぴったりと156がくっついてきます。
次のAは左コーナーなので、このまま並ばれたら道を譲るしかない!
バックミラーで確認しながら、車一台分をあけるか開けないかのいやらしいブロックラインを取りながらAへと向かうと、なんとか156は諦めてひいてくれた(ホッ・・・)
きっとヨーロッパの激しいレースだったら、相手はぶつけてでもインに入ってくるだろうけど、趣味でやっているようなこんなレースではそんなことは無いのです。。。
そして次に大切なのはこのAの脱出速度!ここが遅いとBの入り口でインを刺されちゃうのです。
レースに参加している多くの車はまだ1周目で感覚もなれていなく、タイヤも温まっていないし、グリップのレベルや各コーナーの状況を把握していないので、どうしても慎重な走りになりがちですが、この最初の1周目こそがレースでは大切!
この周にどれだけ完璧で無駄の無い走りをするかで、その後のレース中では詰めることが非常に難しい1秒・2秒という大きなタイムが簡単に変わってしまうのです。
とにかく、Aの脱出速度(アクセルオンのタイミング)に全神経を集中してコーナーをクリア。バックミラーで確認すると少し引き離せたのが確認できたので、このまま逃げきれるのではという甘い期待が頭をよぎる。 しかし!、厳しい現実は次のBで早くもやってきたのでした。

Bの進入ではそこそこ後ろとの距離があったためコーナー脱出速度重視で早めにブレーキング、そのまま普通にコーナー出口に、、、しかし、な、なんとこのコーナーの出口で並ばれて抜かれてしまったのでした・・・
ここは、坂ノ下にある通称”すり鉢コーナー”と言う名前のコーナーで、出口がきつい昇りとなっていて、その後も長い直線があるので、脱出速度はとにかくタイムに大きく影響するのです。
抜かれた原因は使用する3速ギアがまったくこのコーナーにあっていないこと。
練習中から他の速い車に離されるポイントはいつもここで、僕の車はエンジンの回転数が大きくトルクバンドから外れてしまうのです。。
それにしても、ここでこれ程までスピードが違うとは思わなかった・・・・

 

でも抜き返したよん!

実はこの3速ギアが合わずに遅いコーナーはBだけではなく、@と最終コーナーのIでもそんな傾向があるのです。 クリアラップなどで全開走行しているときはスピードも高いので、そんなに極端には影響しないのですが、レース中などで、ちょっとでも速度が落ち過ぎると、エンジンの回転数は完全にトルクバンドを外れ、抜かれちゃうぐらい遅くなっちゃうのでした。  ライバルの156はどうやらギアはTI用に合わせているとの事。
こりゃ、結構大変です・・・

抜かれてから、ヘアピン、そしてその後のコーナーをひとつひとつまわっていき、少しでも離されないようにチャンスを伺うが、基本的にほとんどのコーナーで少しづつ離されてしまいます。
う〜っ・・・
でも、 ちょっとだけ距離が詰まるのがFGあたり。
しかし何故か突然、同じ周の最終コーナーでトップとの車間がつまり、ストレートでスリップに着く事が出来たのでした。
これはチャンス!
ストレートでコース真中よりもイン側のブロックラインを走る156。
僕はコントロールラインを超えたあたりで、その更にインに入り、@コーナーのブレーキングでパス!
しかしブレーキをかなり遅らせたので、車はバランスを崩して止めるのが大変。
でもよろよろしながらも、何とかライン上でブレーキングを終わらせ、1位でAへ向かうことが出来たのでした♪

しかし、落ちたスピードは予想以上。。。この車の3速ではぜんぜん立ち上がっていってくれません。
しかも後ろはぴったり・・・・
ブロックしながらも何とかAを通過するものの、Bまでの間に後ろはぴたりとくっついてきます(汗)

でも、また2位に・・・

Bの進入でブレーキをがんばってポジションをキープするか?
たぶん無理でしょ。 なぜならば、ブレーキを遅らせてなんとか進入で順位をキープしても、その分コーナリングスピードが落ちてしまい、3速ギアが合っていない僕はその後のきつい上り坂を上ることが出来ず、最悪は2台くらい抜かれてしまうかもしれません。(2速は離れすぎていて、使えません。。。)
ここはそんなリスクを取らずに、ブレーキングポイントはいつもの通りで、立ち上がり重視の走りをして、相手がインに入ってきたら、逆にクロスラインで相手よりも速くアクセルを開け、ストレートで抜き返す作戦に決めました。
僕はいつもどおり100mの看板の少し先でブレーキを踏むと、思ったとおり156はブレーキを遅らせインに入って来ました。
抜かれたものの、コーナー出口に対して有利なラインを取ることが出来、しかもアクセルを早く開けることが出来る僕はこの先が大事。
さあ、立ち上がり勝負!

・・・と思っていたのですが、アクセルを開けて少しの間は前との間隔は近づくものの、その後どんどん離されていってしまいます。。。
アクセルは全開なのにぃ〜!
このコーナーのスピードの差は、手が付けられないほど歴然なのでした・・・
あ〜あ、だめだこりゃ・・・

でも、きっとまた最終コーナーで詰まるだろうから、一コーナーで抜き返すために準備でもしておこーっと! と気を取り直し、出来るだけ前との距離を離されないように一生懸命走ります。
そして、2周目の最終コーナー! あれっ? 
前との距離はぜんぜん詰まりません・・・・
「さっき詰まったのは何だったんだ??」
考えても分からないので、とりあえず走るしかありません。
後ろを確認してもついて来る車はいないので、とりあえずなるべくトップに引き離されないよう、がんばりますがイマイチその努力は報われない様子。。。

 

レース終了

周回を重ねながらも毎周各コーナーで「出来ることはないか?」「改善できる走り方は無いか?」などと考えながら走るのですが、突然速くなる訳もなく、前との間隔は毎周0.3秒くらい順調に離れていきます。
レース前から、なんとなく今回のレースは勝てるような気がしていたので、このまま走りつづけていればチャンスは訪れるのではないか?
しかし、10周が過ぎた所で空しくもチェッカーフラッグが振られ、レースは終了。。
めでたく!? 2位でゴールしたのでした。。。
「勝てる気がしてたのにな〜っ・・・」
まったく、僕の勘なんて宛てにならないものです。

 

でも面白かったよ。

結果は2位でしたが僕は大満足。
出来ることはすべてやった結果だから点数は100点なのです! 村嶋社長や、スタッフの皆さん達とお互いの労をねぎらい、また一緒にに走ったライバル車のオーナーの方々とも健闘を称えて、ホント満足の行くレースでした。

2年ぶりくらいに出たレースで予選1位、決勝2位。 
ぜんぜん悪くないじゃん。。。
車も壊れていないしね。
しかも、十分にレースを堪能して、村嶋社長をはじめとするGAPの皆さんとちょっと真剣に一緒に戦った思い出深いレースとなりました。
以前確か2年前くらいにもこのサーキットには村嶋社長と一緒に来て、僕はルノー・メガーヌでレースに出て、 ぶっちぎりで優勝したらしいのですが、レースに出たような記憶はあるものの、何位になったかは全く覚えていませんでした。(ただ単に記憶が悪いのかもしれませんが・・・)
きっと、何のドラマもないレースだったからでしょうが、今回はこんだけ書くことがある事からも分かるように本当に真剣に楽しいレースをすることが出来たのでした。
本気のレースじゃないんだから、勝てる車でぶっちぎりで優勝するよりもぜんぜん面白く満足の行くレースだったのです。

ホント、GAPの皆様をはじめ、サーキットでお会いした皆様にはお世話になり、ありがとうございました。
ホント楽しかったデース!

 

以上

 

ご意見ご感想、またサーキットでうちの車に酒井浩を乗せてみたい!という方は下記メールアドレスまでご連絡ください。 


sakai@hsakai.com

 

まあ、考えときます(笑)

 

 


パドックで ボンネットを抑えているのは純正のホウキ!?

 

 


隣のピットにいらしたドライバーの方と記念撮影

 


 

 


GAPスタッフ  村嶋社長、田中さん、飯田さん
(飯田さんは本当はスタッフではないらしいがホントによく働いておりました)

 


車高を調整する村嶋社長 ドライバーが細かくうるさいので、毎セッション変更させられます。。

 

 

 

 


結局レースは予選1位、決勝2位でした。。。 3位のほうがおねえちゃんと肩が組めてよかったのに・・・・

 

 


記念撮影

 

 


トークショーなんぞもやらせていただきました。

 

 


走ってます。 ビュイ〜ン・・・

 


ド・ド・ド・ド !

 


シュイーン!

 

おしまい

 

 

フォトアルバム

 

 


 

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